ちいさなこども

自分のなかにね

ちいさなこどもがいて

か細い声で泣いていたんだ

「ぼくを無視しないで」って

おとなの自分がね

そっと近寄って

いままでごめんね

もう大丈夫だからね

そばにいるからねって

抱きしめてあげるんだ

ちいさなこどもと

涙を流しながら

ぽつぽつ 話をしたよ

さみしかったこと

つらかったこと

くるしかったこと

腹が立ったこと

ぜんぶぜんぶ受け止め切れないけど

すこしずつ抱きしめて

氷を溶かして

傷を癒して

毒を抜いて あげるからね

もうひとりには しないからね

安心してね

泣き疲れたら 眠っていいよ

おかえり ちいさな自分

ただいま ほんとのわたし



生き方

嫌なことがあれば泣く
嬉しいことがあれば笑う

いつからそんな簡単なことが
できなくなったんだろう

空はとても青いのに
心が暗く沈んだまま

生き辛い 辛いのに
その生き方にしがみついて 離せない

やめればいいのに
やめればいいのに

お金持ちになって豪邸に住んだら
嫌なことは全部なくなるのかな
そんなわけない
生きていく 必死に
それでももう少しくらい楽チンな道を選んでもいいよね

ピリピリ尖ってばかりの神経も
浅くなってのどが苦しい呼吸も
もうやめよう

金曜の夜みたいに
旅行先の自由みたいに
海外に来たときのドキドキみたいに
生きていけたらきっと

空の青さを吸い込んで 生きていける

今できることから
まずは一歩ふみだそう
手放そう
今までの生き方を

がんばらない勇気

がんばって がんばって
歯を食いしばって

がんばって がんばって
すりきれて

もう疲れたって 心がうごかなくなって
すわりこんだ 崖のふち

がんばらない勇気がもてたらなぁ
ここから飛び降りなくても 生きていけたらなぁ

張りつめていた糸がぷつんと切れて
コップから溢れた水で溺れそうになって

息継ぎをすることを自分に許せたらなぁ
壊れたブレーキを直す時間をつくれたらなぁ

誰のために生きているんだろう
自分をこんなに苦しめてまで

明日がくるのが怖くて眠ることさえ恐れるようになって
どうしたら救われるんだろうって
逃げる場所をさがしもとめて

がんばらない勇気がもてたらなぁ
嫌われる勇気がもてたらなぁ

途方にくれた 夜のふち
せめて眠っている間だけでも

自分に嘘をつかずに 生きていけたら